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ハーフ?ミックス?そして子どもの名前について

 最近、国際結婚も珍しくなくなり、昔は国際結婚の間に生まれた子供を『ハーフ』という言い方をしていましたが、日本でも少しずつ差別的な表現をやめる動きが出てきて『ミックス』という言葉を使う人も増えてきたように思います。私も最近まで何も考えず、ハーフって言葉を使ってましたが意味を考えてみると、Halfは半分という意味で、二つの国の血が混ざっているのに半分っていう表現もおかしいですよね…。実際、多民族国家では、いろいろな国からの移民で成り立っているので、先祖を辿れば色んな国の血筋を引き継いでいる人が多数です。そう考えると、やはりミックスという表現が、差別的意味合いを避けるためにも良いのではないかと思います。

 なぜ私がそう考えるようになったかというと、私の夫も実はアメリカンなのですが、幼いころにアジアからアメリカへ家族で移住しているアジア系アメリカンなのです。見た目はどうみても日本人にしか見えず、初対面の人はみな日本人だと勘違いします。その夫との間に生まれた息子がミックスだとはもちろん説明しない限り、誰もわかりません。息子は夫の出身地であるアジアのとある国と日本のミックスですが、夫の祖先を辿るとその祖先もまた、他のアジア諸国から移住した人もいるようなので、色々な血筋を受け継いでいるのではないかと思われます。けれども、夫はアメリカに移住してアメリカ国籍なので、息子はアジアの血を引き継いでいますが、アメリカと日本の国籍になるんですね。なんかそう考えると、そもそも人をハーフだとかミックスだとか何人だとか単純に定義できるものなのかと考えたりもします。

 

 話しは夫との結婚のに遡りますが、私は夫と結婚した時に、姓を変えませんでした。夫の苗字は発音しづらく難しいため、日本に住んでいる私には何かと不便だと思ったからです。国際結婚の場合、届け出をしない限り結婚しても姓は変わりません。

戸籍法107条2項

外国人と婚姻をした者がその氏を配偶者の称している氏に変更しようとするときは、その者は、その婚姻の日から6箇月以内に限り、家庭裁判所の許可を得ないで、その旨を届け出ることができる。

 もし結婚後に6か月以上経って、やっぱり夫の姓に変えたいなぁと思ったら、まず家庭裁判所で許可をもらってから役所に氏の変更届を提出しなければなりません。

 それから、姓を変えなかったのにはもう一つ理由があるのですが、それは夫が将来子どもが生まれた時に、姓のことでいじめられないか心配していたからです。見た目が日本人なのにカタカナの長い苗字だったらいじめられないか?困ることがあるのではないか?と将来を見据えていました。

 そして結婚から数年が経ち、私は息子を授かりました。この時すごーく悩んだのが『名前』でした。日本には戸籍制度というものがあり、生まれた子どもは親の戸籍に記載されるのですが、外国人は戸籍がありません。子どもは必然的に日本人である私の戸籍に記載されます。私は姓を変えてないので、子どもの日本での姓は私の姓になりますが、名前はカタカナでアメリカ的な名前にもできるし、漢字を使って日本的な名前にもできます。女の子だったら、両方の国で通じる名前がたくさんありますよね!!たとえばカレンとかナオミとかエミとかアンとかサラとかメイとかエマとかリナとか…。挙げだしたらキリがないくらいでてきます。…が、うちは男の子だったんです!!日本でもアメリカでも通じる男の子の名前…ジョージ?ケン?ケント?なかなか浮かんできません。(ごめんよ、息子)しかも画数考えたり好きな漢字にするとなると難しくて、二人の意見がなかなか一致しません…。悩んで悩んで悩んだ挙句、『よし!!日本の名前とアメリカの名前、別にしよう!!』という決断に至りました。

 考えてみると、夫もアジアで生まれているので生まれた国での名前と、アメリカに渡ってからの名前があります。義母は夫を生まれた時からの名前で呼んでいて、兄弟や友達たちはアメリカの名前で呼んでいます。日本という国で生まれた私にとっては不思議な感じがしますが、夫にとっては普通のことのようです。それからは候補がどんどん出てきて、どちらの国の名前も、お互いが納得するものになりました。日本の名前も実は、夫が名前辞典を見て、これがよいと言ったものに、私が漢字を選んで付けました。

最終的に息子の名前は、日本では『私の姓+日本の名前』、アメリカでは『アメリカの名前+日本の名前(ミドルネーム)+夫の姓』にしました。日本名は夫の生まれた国でも発音しやすい名前でもあります。

 色々悩みましたが、将来、国籍を選択して日本人として生きるのかアメリカ人として生きるのか決めるのは息子です。就職をするときや色々な生活上の手続きでは、姓や名前のことで困ったり不便な思いをせずに済むことを願うばかりです。本人としては自分は何人という感覚はなく、自分は自分なのだと思いますが…。将来的には、日本も今より国際結婚と呼ばれる国籍の違う者同士の結婚が増え、二重国籍でもオッケーって日が来たりするのかな…。